扉を手前に引いたり、物を自分の方へ寄せたりするときは、腕と一緒に背中も動いています。
家で背中の筋力づくりを始めたいときに使えるのが、チューブロウイングです。
ボートをこぐように、肘を後ろへ引く動きですね。
こちらの記事では、床に座って両脚を前に伸ばす「長座」で行うチューブロウイングを紹介します。
両足裏に回したチューブを、左右の手で引いていきます。
部位:背中/道具:チューブ/姿勢:長座
チューブを使う前に確認すること
チューブは手軽な道具ですが、足から外れたり切れたりすると、自分の方へ跳ね返ることがあります。引き始める前に、道具と掛け方を確認しましょう。
- 説明書で、足に掛けて行うロウイングに対応した製品かを確認します。
足への掛け方、持ち方、伸ばせる長さの上限は、使う製品の指定に従います。 - チューブ全体と持ち手の接続部に、裂け、ひび、擦り傷、緩みがないかを見ます。
傷んだものや状態の分からないものは使いません。 - 周囲の人や物を離し、チューブが硬い突起物や鋭いものに触れないようにします。
足からずれそうな状態では引かないでください。
掛け方が分からない場合は、メーカーや指導者に確認してから行います。
動画と同じ見た目でも、手元の製品に合う使い方かを確かめてください。
負荷は、力まずに引いて、ゆっくり戻せる軽いものから始めます。強すぎる場合は無理に引かず、弱い抵抗の製品へ替えましょう。
長座で行うチューブロウイングのやり方
まずは動画で、座る姿勢と肘を引く方向を見てみましょう。チューブは両足裏に回し、上体を起こして引いています。
- 床に座り、両脚を前へ伸ばします。膝を伸ばし切ろうとせず、少しゆるめておきます。
背中を無理に反らさず、上体を起こしましょう。 - 製品の説明書に従ってチューブを両足裏に回し、左右をそれぞれの手で持ちます。
腕を前へ出し、足元からずれない状態を確かめます。 - 息を吐きながら肘を曲げ、体の近くを通して後ろへ引きます。
両手はお腹から胸の下あたりへ近づけ、肩をすくめないようにします。 - 息を吸いながら、腕を前へゆっくり戻します。
チューブに引っ張られるまま戻さず、張っている間は手を放さないでください。
引くときには、肩甲骨が近づく動きも感じてみてください。
強く寄せようとして、肘を限界まで後ろへ引く必要はありません。
体を後ろへ倒して引かない
チューブが強いと、上体を後ろへ倒して引きたくなることがあります。
座る姿勢を保ち、肘を後ろへ動かせる負荷にしましょう。
戻すときも、背中を丸めてチューブの方へ近づくのではなく、腕を前へ戻します。
腰を反らせて胸を張りすぎないこともポイントです。
膝を少し曲げても座る姿勢がつらい場合は、無理に続けないでください。
肩・肘・腰の治療中や術後の場合も、先に担当の医療者へ確認しましょう。
足元でチューブがずれる、手が前へ持っていかれる、反動を使わないと引けない場合は中止し、掛け方や負荷を見直します。終わったあとにも、チューブと接続部を点検してください。
少ない回数から動きを確かめる
最初は数回でいったん終え、痛みなく引いて戻せたかを確かめましょう。
引くところだけでなく、ゆっくり戻すところまでが一回です。
背中に疲れを感じたことだけで、やり方が合っているとは判断できません。
慣れてからの回数やセット数は、初めての筋トレ|重さ・回数・休憩の決め方も参考に、体調と動き方に合わせて考えます。
あとがき
チューブロウイングは、家で背中を動かす方法の一つです。
まずは足への掛け方と座る姿勢を整え、軽い負荷でゆっくり動かしてみましょう。
参考資料・出典
確認日:2026年10月5日。動作と安全上の注意に関する参考資料です。器具の使い方は各製品の説明書を優先し、個別の運動量や適否は体調と医療機関からの指示に合わせてください。
- Mayo Clinic:Seated row with resistance tubing(足にチューブを回すロウイング、膝と背中の姿勢、動作の制御)
- 酒井医療:セラバンドエクササイズマニュアル(呼吸、ゆっくりした動作、少ない回数からの練習、使用前の点検)
- Performance Health:THERABANDの点検・抵抗・眼の保護に関する案内
- Performance Health:Resistance Bands / Tubing Safety Information
- 厚生労働省:身体活動・運動を安全に行うためのポイント





