運動した方がいいのはわかってる。でも、仕事が終わったらもうクタクタ。
気がつけばまた1週間経っていて、「あ、先週も結局1回だけだったな…」なんてこと、よくありますよね。
そんなとき、ふと「週1回の運動って、どれくらい意味があるのだろうか」と思ってしまうことはありませんか?
週1回から始めることにも意味はあります。
ただし、「週1回でも意味がある」と「週1回だけで十分」は別の話です。何を目指すのか、その1回に何をするのか、普段どれくらい体を動かしているのかによって変わってきます。
こちらの記事では、そんな“続けられる前提で組む”週1回の運動について、効果の考え方と限られた時間の使い方を紹介していきます。
運動の回数と、1週間の活動量を分けて考える
よく言われる「週に150分以上」という目安。
WHOが成人に勧めているのは、中強度の有酸素性身体活動を週150分以上行うことなどです。すべてをジムでの運動で満たさなくても、早歩きの通勤などを含めて考えられます。
一方、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人・高齢者の筋力トレーニングは週2〜3日が推奨されています。有酸素性の活動量と、筋トレをする日数は、同じ指標ではないんですね。
例えば、週1回ジムに行き、それ以外の日も歩いている人と、週1回30分だけ運動して、ほかはほとんど座っている人。どちらも「週1回」ですが、生活全体の活動量は違います。
推奨量に届いていないから効果がゼロというわけではありません。
ただ、目安を無視してよいということでもありません。
体力や体調に合わせて、今より少し増やせるところを探してみましょう。
「週1回じゃ意味ない」と決めつけなくて大丈夫
WHOも、身体活動は何もしないより少しでも行う方がよいとしています。
今まで運動をしていなかったなら、週1回の予定をつくることは、体を動かす機会を増やす一歩になります。
それに「意味があるかどうか」は頻度だけでは測れません。
どんな運動を、どれくらいの時間や強度で、どんな目的でやるかによっても違ってきます。
筋力をつけたい場合
筋トレでは、使う筋肉、負荷、回数なども大切です。週1回を入口にしても構いませんが、「週1回なら誰でも十分に筋肉がつく」とは言えません。慣れてきたら、休む日を挟んで自宅でも短い筋トレを行うなど、もう1日増やせるか考えてみてください。
健康や体力のために動きたい場合
運動する日だけでなく、普段の歩行なども含めて活動量を見ていきます。週1回の筋トレだけで有酸素性の活動も十分になるとは限りませんし、反対に、たくさん歩いているから筋トレが不要と決まるわけでもありません。
筋力、体力、体重の変化はそれぞれ別なので、週1回の運動から同じような結果が出ると考えないことも大切です。体重を落としたい場合は、運動だけでなく食事を含む生活全体も関わってきます。
大切なのは週1回しかできないことを責めるのではなく、その1回と普段の生活をどう使うかに目を向けることです。
限られた時間では、自分の目的に合う運動を選ぶ
週に1回の時間を有効に使うために、最初に「今日は何をするか」を決めておくと取り組みやすくなります。
ただ、1週間分を取り戻そうとして、限界まで追い込む必要はありません。
筋力づくりが目的なら、大きな筋肉を全身バランスよく使うことを意識します。元気に動ける範囲を確かめてから負荷をかける、いわゆる「整えながら鍛える」進め方ですね。
- 下半身:椅子からの立ち座りやスクワット
- お尻:ヒップリフト
- 上半身を押す動き:壁を使った腕立て伏せ
- 上半身を引く動き:ジムのローイングなど、扱いに慣れた種目
例えばこの中から、自分が無理なく行える種目を選びます。
初めてなら少ない回数・軽い負荷から始め、痛みなく姿勢を保って動けるかを確かめてください。
器具の使い方が分からない場合は、先に確認してから行いましょう。
動きに慣れて楽にできるようになったら、回数や負荷を少しずつ調整します。
左右差が気になるからといって、片側だけ急に量を増やすより、まずは両側とも丁寧に動かすことを優先してみてください。
30分ほど取れる日の組み立て例
- 準備に5分ほど。
ゆっくり歩く、関節を小さく動かすなどして、その日の体調や動きやすさを確かめます。 - 筋トレに15分ほど。
選んだ種目を軽い負荷で、例えば各5〜10回を1セットから。休憩を取り、無理に全部の種目を詰め込まなくて構いません。 - 歩く時間を10分ほど。
会話ができる程度のペースを目安にし、最後の数分はゆっくり歩いて終えます。
これは始め方の一例で、30分やこの回数が効果を保証する基準ではありません。
体力づくりを優先したい日は歩く時間を長めにするなど、目的と体調に合わせて配分を変えましょう。
運動中に痛み、胸の不快感、強い息切れ、めまいなどが出たら中止してください。
症状が続く場合や持病があって運動の制限を受けている場合は、医療機関に相談しましょう。
週1回を軸に、ほかの日にも少しずつ動く
私が提案したいのは、努力をムリに引き上げることではありません。
限られた時間の中で自分に合ったやり方を選び、無理なく続けていく。
そのうえで、運動する日以外にも、体を動かす機会を少し足してみませんか。
- 朝や昼休みに、5〜10分だけ歩く時間をつくる
- 無理なく使える場面では階段を選ぶ
- 座りっぱなしが続いたら、作業の区切りで立つ・少し歩く
- 筋トレに慣れてきたら、休む日を挟んで自宅でも短い運動を1日追加する
まず1週間、運動した内容と時間、普段どれくらい歩いたかを簡単に振り返るのもおすすめです。「ジムは週1回だけど、通勤では動けている」「休日以外はほぼ座っている」と分かると、次に足すものを選びやすくなります。
できない週があっても、次の機会から戻れば大丈夫です。いきなり量を倍にするのではなく、続けられているものを残しながら調整していきましょう。
まずは週1回から。慣れたら生活全体を見直す
「週1回の運動なんて意味がない」と思っていた方が、
少しでも気持ちが軽くなったなら嬉しいです。
人はそれぞれ使える時間も、体力も、生活リズムも違います。
なので誰かの正解をそのまま当てはめようとすると、疲れてしまいます。
まずは週1回を始めるきっかけにして、慣れてきたら普段の歩行や、もう1日の筋トレを足せるか考える。
「週1回で十分」と決めつけず、自分の目的と生活に合わせて、少しずつ組み立ててみてくださいね。
参考資料
- WHO:Physical activity(2024年6月26日)―身体活動の範囲、推奨量、少量から取り組む考え方。
- 厚生労働省:健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(2024年1月、PDF)―成人・高齢者の推奨事項、筋力トレーニング、安全に取り組むためのポイント。




